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介護施設で事故がおきた!いざと言う時すぐ動けるマニュアル!

みなさんごきげんよう。誰しも、事故現場には遭遇したくないものですよね。

それでも遭遇してしまうのが就業上の事故。特に、介護職は人間相手のこともあり、事故が多い現場です。

今回は、次に事故現場を発見するかもしれないあなたのために、事故が起こったとき何からすべきか、ということについてご紹介。

手順は以下のとおり。順番も大事ですよ!

  1. 冷静に状況を把握しよう!
  2. 専門家を呼んで、その間に応急処置をしよう!
  3. 二次災害を防ごう!
  4. 記録に残そう!

冷静に状況を把握しよう!

事故現場に遭遇すれば、誰しもびっくりするものです。ですが、事故の対処のためにまず必要なのは冷静さ。

介護職ではよく「事故に慣れてはいけないが、驚いていてもいけない」といわれるように、冷静な「処理」こそが求められます。

次に、冷静になったら、何をすべきか?これこそが重要ですね。

本人の状態を確認しよう!

まず、一般的な「介護事故」には、誰かに身の危険が生じていることが多いです。

利用者が転倒した場合、暴力行為があった場合、さまざまな場合で身の危険が生じます。まずは、そのような関係者に怪我がないかを確認します。

これは大事なことなので、必ず覚えておくようにしましょう。

もう一つ、「本人が発言したこと」というのもとても重要な情報ですので、覚えておくようにこころがけましょう。

周りの状況を確認しよう!

事故の関係者そのものの観察がまず第一ですが、その周りの状況も大事です。

何か落ちていませんか?床がぬれていませんか?車椅子はブレーキがかかっていますか?ベッドの高さは?杖の位置は?周囲にほかの利用者は?

それらすべてが大切な情報です。後々使いますので、細かいことまで覚えておきましょう。

専門家を呼んで、その間に応急処置をしよう!

事故現場に遭遇すれば、誰しもびっくりするものです。そこで、次にすべきことは「助けを呼ぶこと」です。

特に、助けになるのは「医療専門職」「上司」です。

医療専門職(看護師・医者)を呼ぶ!

介護事故が起こったとき、たいてい呼ぶのは看護師です。

事故の程度を図るのに必要な知識を持っているのは介護士よりも圧倒的に医療職です。そんな医療職では看護師のほうが医者より多いので助けを呼ぶのに適しています。

上司を呼ぶ!

この場合の上司とは、格上の上司というよりも、自分より先輩の介護士、という意味を指します。

つまり、事故現場に自分よりなれた人を連れてきて、より冷静な判断をしてもらおうということです。

人手は邪魔にならない程度に、多いほど助かります。

なかなか助けがこない!

事故を発見して助けがほしい!でも助けがなかなかこない!そんなとき、あなただけでもできることがきっとあるはずです。

たとえば…出血量に応じて止血を試みる。

たとえば…怪我がたいしたことなさそうであれば椅子や車椅子、ベッドなどより安全なところに移してみる(ただし、頭を打っていそうなときは危険なのでそのままにしておく)

窒息しそうであれば背中をたたいてみるなどの応急処置も有効な場合が多いです。

応急処置の基礎や、人体の構造については「介護初任者研修」、それに基づいた「医療行為」については「介護職員実務者研修」、医学的知識に基づいた非専門的状況判断については「介護福祉士」のそれぞれの過程において学ぶことができますよ!

二次災害を防ごう!

事故が起こったとき、そこには起こった原因が転がっています。

その現場をそのままにしておいたら別の人がやってきたときに同じ事故が起こる危険性があります。

たとえば、床に水がこぼれていたためにAさんが転んだ場所をそのままにしておいたために、同じようにあるいていたBさんも足が滑って転んだ、など。

また、転倒した(一次災害)ことで座り込んだ床が冷たくて、風邪を引いた(二次災害)などのように同じ人に違う事故が起こることも想定できます。

そのためにできることは、専門家の指示を仰いで応急処置をした後に、その現場を「掃除」したり「更なる安全確保」をすることが重要だということです。

事故後というのはあらゆる二次災害が起こる場です。細かいことに気を配り、細心の注意を持って二次災害を防ぎましょう。

記録に残そう!

事故は、現場の収拾がつけば終わりではありません。今あなたが対応した事故案件を、記録に残す必要があります。

通常、介護士であるあなたが書くべき記録は3種類あります。

普段の記録である「介護記録」

介護記録は介護士が常に書き続けている利用者の活動記録です。

もちろん、事故があったときにはその内容を書くことになります。特に、本人の発言や、本人の身体状況についての内容が主な記録となります。

介護記録は自分を守る盾になる

事故が起こった時に困るのが、裁判沙汰です。

介護施設での転倒事故などで、重症になってしまった場合、家族が不信感を抱き『適切な介護をしていないから事故が起きた』と訴訟をおこした事例がたくさんあります。

介護を長くやっているとわかるのですが、どうしても未然に防げない事故はあります。

また適切なケアーをしていても事故は起きてしまう時はあるのです。

しかし家族は現場にはいないので、転倒後のあざや怪我をみて『もしかして虐待では』と疑念を抱くこともあります。

そんな時に自分を守る盾になるのが介護記録なのです。事故が起きた際にどのような事をしたか、どんな状態であったのかを、記録に残す事でイッキに裁判で有利になります。

こういった観点からも、介護記録はとっても重要な記録だと言う事を覚えておきましょう。

事故があったことの「事故報告書」

事故報告書は、その名のとおり事故の状況報告書です。横文字にすると、「アクシデント報告」です。

介護記録とほぼ同じ内容がかかれますが、大きく性質が違っているのは、事故の「経過」が重視されるということです。

どのように発見したのか、から始まって、どのような対応をして、どのように処理し、その後の報告をどのようにしたのか。

本人の発言や身体状況は補助的な情報になります。

名前は聞くけどなんだかわからない「ヒヤリハット報告書」

ヒヤリハット報告書というものを、みなさんご存知でしょうか。

これは、ざっくり言うと「事故の原因調査書」です。かっこいい言い方にすると、「インシデント報告」という呼び方もあります。

この報告書に書くのは、「なぜその事故が起こったのか?」ということと、「同じ事故を繰り返さないために何ができるか?」です。

この報告書は、今回の事故を踏まえて、未来の事故を防ぐ目的のために書きます

なので、事故報告に添えて出される分析書面なのですが、事故報告とは別紙面で用意することが必要となります。

今回の記事の内容からは少し離れますが、このヒヤリハットに関しては、事故が起こらなくても事故が起こりそうになっていたら出します。

事故原因の分析書なので、事故が起こりそうな場面は記録して分析する必要があるんですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ほかにも、細かい対応は事故の状況に応じてたくさんあります。

たとえば救急車を呼ぶ必要がある場合には呼びます。家族に連絡をする必要がある施設では連絡をします。

ですが、それらは一般的に上司からの指示があって始めて手をつける対応となり、事故が起こったからといって必ず発見者が行うとは限りませんので、今回はご紹介しません。

とにかく皆さんに覚えておいていただきたいのは以下の手順。

  • 冷静に状況を把握しよう!
  • 専門家を呼んで、その間に応急処置をしよう!
  • 二次災害を防ごう!
  • 記録に残そう!

これだけ覚えていれば、あなたも職場でいざというときに一目置かれる存在であること間違いなしでしょう!