みなさんこんにちは。今回は、介護業界が今全力で注目している「介護職員実務者研修」を、私が実際に受けてきた経験を元に解剖していきたいと思います。
「えっ、介護職ってホームヘルパーのことじゃないの!?」皆さんの中には、こういう思いの方もいるのではないでしょうか。
平成28年度からは、ホームヘルパーという資格は新しく取ることはできませんよ!!これからは「初任者研修」「実務者研修」の時代です!
…では、そんな実務者研修についてご紹介しましょう。
目次
なぜ今「実務者研修」なのか?実務者研修が必要とされる3つの理由!
まずは、実務者研修なる資格がどのようなものなのかについてご紹介したいと思います。
実務者研修を取ると、あなたの介護職生活に、これからの社会にどのように役立つのか、気になりませんか?
1、自分のスキルアップになる!
介護職に自信がない…実際うわさには聞くけど介護ってなにやってるかわからない…
介護をしばらくやってきたけど本当にこれでいいんだろうか…?
こんな悩みを抱えている皆さん、実務者研修で学べることは多くあります。まず、利用者がその施設で何をしたいかという目標と、何をしなければならないかという課題に対してどんな介護をする必要があるかを考える「介護過程」という授業。
家に帰りたい!という目標に対して、オムツをはずすことが優先なのか?歩く筋トレが優先なのか?それとも家の改修が必要なのか?家族との連携が必要なのか?そういうことをみんなで会議する基礎を学びます。
次に、実務者研修でしか学べない「医療的ケア」という授業。
かつては医者か看護師にしかできなかった痰の吸引、尿路カテーテルによる導尿、そして口から以外の方法で食事を取るための経管栄養…これら医療上の専門的なケアを学ぶことができます。
施設に痰吸引の必要な人が来たとき。バルーンカテーテルの入った人が来たとき。
「この人はこういう風にケアすればいいんだな」という自信の根拠となる授業を受けることができます。
実際に現場で使うことは少ないですが…知っていると知らないとでは自信の大きさが段違いです!
2、施設内のランクアップに使える!
実務者研修を取ると、「サービス提供責任者」という地位に就くことができます。
これは、お宅に伺って1対1で介護をする訪問介護を提供している企業で、事務所にいるケアマネージャーと現場にいるホームヘルパーの間にパイプを通す重要な役割を持っています。
一部の形態の事業所では「必置」となっていますので、求人は町中にあふれていると思っていいです。
3、介護福祉士国家試験受験に必須!
なにより実務者研修をとる人の大多数がこれを目的としていると思います。介護職にとって最初にして最大の到達点といえる「介護福祉士」。
介護福祉士になるには国家試験を受けなければならないのですが、その受験資格が平成28年度試験から「実務者研修修了者」となっているのです。(正確にはほかにも細かいルートがあるとはいえ、介護職に従事している人が通るのはほぼこのルートです)
介護福祉士についての詳しい情報は割愛しますが、介護福祉士になるのは介護士の最大目標だと思います。そのために必要とされる実務者研修…やはり、これから受講者がどんどん増えてくることでしょう!
実務者研修」をとりたい!でも不安が…そんな人でも大丈夫!
なるほど、実務者研修の中身についてはよくわかってきましたね。でも、実際にとるとなると話は別。
次は、実務者研修を取ることについて解説していきましょう。
1、「実務者研修」に「実務経験」は不要!
実務者研修という名前から、実際に介護職として仕事をしていないと受けられない資格なのではないか…?
そう思っているあなた、大丈夫です。
実務者研修にはなんと、実務経験が要りません!!資格の有無も、介護職に就いているかどうかも考慮されません!
私が実際に実務者研修を受講したとき(私は旧過程のホームヘルパー2級を持っていました)、前段階の資格である「初任者研修」の受講前に「実務者研修」の授業を受けに来たという受講生がいました。
もちろん、授業についていけるかどうかは別の話で、やはり実際に介護職についていたほうが授業の理解が早いには違いないですね。
2、数日学校に通うだけ!授業は自宅学習がほとんど!
実務者研修…介護福祉士の受験資格なら取らなきゃいけないけど、仕事も忙しいしなぁ…
そんなあなたに、実務者研修の学習内容は、最大450時間の座学と実習となっています!一日8時間の講義として単純計算「50日」!!どひゃー!
しかし!これはあくまで「無資格」の人が初めて実務者研修をとる場合の過程であって、すでにホームヘルパーや初任者研修を通ってきている人にはこれが軽減!
さらに、その講義のほとんどが「通信教育」で6ヶ月かけて自宅学習となっています!!6ヶ月は180日…450時間をこなすには1日2~3時間!これならできる!!
さらにさらに!法改正により3ヶ月で通信教育を突破した方には終了証を手渡してよいことになるそうです!!これにより学習期間はさらに短縮。
実際のところ、通信過程は介護福祉士の試験に用いられる12科目のそれぞれのレポート(という名のテストの学校もある)提出でクリアできますので、短い人にはもっと短い。(私は1ヶ月で終わらせておいて、期間を開けて提出しました)
学校に通う授業もありますが、学校によって7~10日程度、週1度の授業ですので、現在就業している方にも安心ですね。
3、試験に通れば合格!試験はそれほど難しくない!
実務者研修は、同時スタートした初任者研修と同じく修了試験があります。ですが、これも実際のところそれほど難しい試験ではありません。
習熟度確認テスト…といえばわかりやすいでしょうか。
試験を受けるのは今まで同じ教室で授業をしていた仲間。試験監督はその日の午前中まで授業していた先生。教室も午前中まで使っていた教室。緊張することはありません。
実技の試験になりますが、学校は「合格率」を売りにしていますので、いわゆる「落とす試験」はしません。
あまり大きな声では言えませんが、受からないと入学希望者がいなくなってしまい、学校自体の存続が怪しくなってしまうからです。
皆さんが学習してきたことを、先生が授業中に話したポイントを踏まえて同じくこなせば通ります。
ちなみに、私が受けた試験は「ベッド上でオムツを替える試験」でした。簡単でしょう?
ここに注目!実務者研修を受ける学校はよく比較して選ぼう!
だんだん実務者研修がほしくなってきましたね?
そんなあなたに最後は、実務者研修を実際に受けようと思ったときの学校選びについてご紹介。
1、場所
実務者研修には学校に通う授業が数日とはいえあります。そのため、職場か自宅から近いところを選ぶことが重要です。
大体、朝の9時から夕方6時ころまで授業がありますので、その時間に通学して大丈夫な距離がいいでしょう。
ちなみに、遅刻した場合はその授業を受けなおすことになります。
2、時間
実は、450時間を受けるのはみな同じなのですが、その配分が教室によって違います。介護の授業に6~7日間。医療の授業に1~2日間。
当然、日数が少ないほうが学習期間が短く、同じ内容をスピード勝負で攻略していきます。長いほうがゆったり授業が進み、習熟度は高いですが日にちを確保するのが大変です。
一概にどちらが楽かは言えませんが、自分にあったスタイルを検討しましょう。
3、費用
同じような距離の学校で、同じようなカリキュラムの授業を受けられるのであれば、当然最後の選択肢は「金額」ということになります。
金額についてもっとも注意深く見るべきポイントは「キャンペーン対象者かどうか」というところです。その学校その学校で入学金に対するキャンペーンが違っていて、その対象もまちまちです。
入学者数を増やすための「団体割」や「紹介割」、同じ学校の違う授業を同時に受験することで安くなる「セット割」、かつてその学校で学んだことのある「OB割」、なにかの区切りで突発的に発生する「すべりこみ割り」なんてものもあります。
スクール選びは?
スクール選びがめんどくさいなぁ…って方は、自宅の近くのスクールや料金などを一括して資料請求や比較ができる『シカトル』なる所があるので使ってみると便利だと思います。私自身使ってみてわりと良かったです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。以上をまとめると以下のようになります。
- 実務者研修を取るといいことがいっぱい!
- 実務者研修を受けるのはとても簡単!
- まずは学校のホームページへGO!
皆さんも手っ取り早く奥深い、そんな実務者研修の世界へどうぞいらっしゃいませ!
介護の仕事が探すなら
これから資格を目指す方。未経験だけど介護職にチャレンジしたい方は闇雲に探すよりも、自分に合った条件でしっかりとマッチする職場を選ぶ事をおススメします。
そんな方は、かいご畑で介護のお仕事を探せば便利ですよ。