突然ですが、仕事に対するやりがいってみなさん持っていますか?
- 「仕事にやりがいを求めるのは大事」
- 「仕事にやりがいなんて必要ない!」
といった感じで仕事に対するやりがいの意識って人それぞれですね。
やりがいを感じる仕事って世の中でたくさんあると思いますが、介護職も間違いなくやりがいのある仕事だと思います。
私自身も介護の仕事を10年以上続けていますが、介護の仕事を続けていられるのは少なからず”やりがい”を感じているからなんだと思っています。
しかし、現実には介護の仕事に対する”やりがい”を感じられなくなっている人が多いようです。
と、いう事で今回は介護職として働いているけれど内心は「介護職にやりがいがない…」と感じている方へ向けて
- やりがいがなくなる原因
- 皆はどんな事に介護のやりがいを感じているか
- やりがいがなくなったらどうすればいいのか
こんな事を中心に書いていきたいと思います。
目次
介護のやりがいがなくなる3つの原因と対策
最初は持っていたはずのやりがいを失って仕事を続けるのは辛い事ですよね。
介護職員がやりがいを失ってしまう原因大きく分けて3つあります。それぞれの原因に対するアドバイスも含めて、紹介していきたいと思います。
1、自分の持っていたイメージとの違い
自分の抱いていた、介護職のイメージと現実の介護現場とのギャップから、”やりがい”を感じられなくなってしまうパターン。
介護といえば、高齢者には優しいというイメージを持っている人がほとんどだと思いますが、実際の介護現場をのぞいてみると、高齢者に優しいイメージと異なる事も。
では実際の介護現場ではどうなのかというと、介護職員の中には、利用者さんに対しての口調が荒かったり、介助が乱暴な介護職員もいます。
介護職についたばっかりの新人さんが、こうした乱暴な介護職員をみて「介護ってこんなひどい事するんだ…」「介護の仕事ってイメージと全然違うな…」と、介護に対するイメージがいっきに悪くなってしまい、介護の仕事に対するやりがいを失ってしまう事も。
イメージの違いは職員の対応だけではなく、利用者さんとの関わりの中でも生まれます。
利用者さんの中には重度の認知症の方もいます、同じ質問を繰り返したり、時には暴力的になったりと本当に大変な病気です。介護職員がいくら献身的に介護をしても、感謝されずに暴力が返って来る事もしばしば。こうした日常から…
「こんなにも優しくしているのにどうしてわかってくれないんだろう…高齢者ってこんなにわがままなの?こんなはずじゃなかったのに…」と感じてしまい、徐々に仕事への意欲や、やりがいを失ってしまうケースもあるようですね。
対策・病気の理解を持つ
少なからず、介護職員の中には、利用者さんを粗暴に扱ったり、口調が荒い職員もいます。ですが、それは間違った事です。ダメ介護です。
こんなダメ介護をする介護職員をみて、介護イメージを崩してしまい介護の仕事のやりがいを失ってしまうのは本当にもったいない事だと思います。もしそんな職員がいたら「なんて心の狭い介護をする人なんだダメ介護職員だな」と心の中で哀れんでください。
利用者さんからの対応でイメージを崩しやりがいを失っている方は、認知症の人をもう少しだけ理解のある目で見てみるのはどうでしょうか?
認知症の人を相手に仕事をするのは決して楽な仕事ではありません。これは私も身をもって理解しているつもりです。どんなに我慢していても「イラッ」としてしまう事だってあります。
しかし、認知症になった人だって好きで認知症になったわけではないですよね。好きでワガママを言ったり、暴力行為をしたりするわけではないと思うんですね。
認知症の症状の1つには”怒りっぽくなる”という事があります。
「怒るのは認知症の症状!」と自分に言い聞かせる事で対応も少しずつ変わってきますよ。
認知症の方への対応をきちんと理解しているベテランの介護職員は、利用者さんの”怒り”に対する対応がとても上手です。最初は怒っていた利用者さんを笑顔にしてしまう事だってあります。
逆にこれをやりがいにしてみるのはどうでしょう?難しいけどやりがいがあると思いますよ。
2、重労働
介護の仕事は重労働です。
重たい利用者さんを、介護職員一人で抱えて移乗をしたり、夏の暑い最に入浴介助を行ったりもします。働く時間もシフト制で夜勤があったり、早番があったりと休む暇もありません。
「たまの休みの日も疲れてぐったりで動けない」なんて人も珍しくないですよね。
こうした労働環境の中で働く事に疲れてしまい、いつの間にか、やりがいを失ってしまうようです。
対策・肉体的に楽な介護もある
もしかしたら今働いている職場が特に重労働なのかもしれません。
「介護の仕事内容は嫌いじゃないけど、とにかく重労働がいやだ」という人は介護職でも、業種を変えてみるのもいいと思いますよ。
給料は少し安くなるかもしれませんが、デイサービスやデイケアであれば施設系に比べて肉体労働も少なくなりますよ?
今一度、自分の労働環境を見直してみてはいかがでしょうか?
3、給料の安さ
やりがいを失う原因の一つがお給料の安さです。
実際「重労働の割に低賃金」と感じている介護職員は多いようです。
やりがいを売りに、低賃金で働かせる事を「やりがい搾取」なんて言いますよね。最近では”ワタミ社員”や”ディズニーランドのアルバイト”もこの「やりがい搾取」で有名になりました。
本来、やりがいがあるはずの仕事なのに、給料の低さからやりがいを失ってしまうのはなんとも悲しい事です。
対策・介護の給料は増えてきている!他の施設と自分の給料を比較してみる
介護の賃金は”処遇改善手当”の影響で高くなりつつあります。これからも介護職員の賃金は徐々に上がって行くと予想されています。
実際、手取り30万円くらいもらえる施設あるのも事実です。もしかしたら、今の職場の給料が他と比較して大幅に低いのかもしれませんよ?
転職でやりがいアップ
結局のところ、やりがいを失う理由の多くは働いている環境を変えれば解決できるような事もたくさんあります。
やりがいを失いかけている人は転職してみるってのも解決策の一つではないでしょうか?
という事で転職する事でやりがいが上がる3つの事を紹介していきます。
給料が上がる
給料が低い事でやりがいを失っているのであれば、今より給料の高い施設をさがして転職してみるのはどうでしょうか?
給料が高い職場は忙しく仕事は大変になるかもしれません。それでも給料に見合った仕事内容だと自分で納得できていればその忙しさも”やりがい”に変わるかもしれませんよ?
人間関係がチャラになる
仕事のやりがいを奪う理由に人間関係があります。
職員や利用者さんとの人間関係に疲れたらいっその事、一回辞めて職場の人間関係を清算してみるのも一つです。職場の人間は仕事さえ辞めてしまえば会う事はないんですから。
難しく考える事はなくスパッと辞めて次に転職しちゃうのも手ですよね。
もし今の職場の雰囲気がやりがいを失う原因になっているのだとしたら、転職する事で新しい出会いがあり、それがもとでやりがいを取り戻す事につながるかもしれませんよ?
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皆の感じる介護のやりがい
介護にやりがいがないと感じる人がいる一方で、介護の仕事に強いやりがいを感じている人も多くいます。
では、介護職を長く続けている人はどんな事に仕事のやりがいを感じているのでしょうか?
「介護のやりがいがなくなった…」と思っている人は参考にしてみてくださいね。
感謝される
人は「ありがとう」「助かった」と感謝される事で喜びを得る事ができます。
介護の仕事は、他職種に比べて感謝の気持ちを伝えられる事が多い職業です。
どんな辛い業務でも「ありがとう」の一言で「やってよかった」と心より思える時があります。もちろん全ての人に対してこの「やってよかった」が発動するわけではありません。
「ありがとう」を連発する人に対しては「本当にそう思ってるのかな…」なんて感じてしまう事もあります。
全ての人から感謝されて、その全てに喜びを得るのは難しい事ですし。また全ての人に感謝されるような仕事って出来ないと思います。(なんだか”大地讃頌”みたいになってしまいましたね)
それでも好きな利用者さんからに「ありがとう」と言われたはやっぱり嬉しいですよね。
また、介護の仕事は利用者さんからではなく家族から感謝される事もあります。
「おじいちゃんをいつもありがとうございます」なんて言われた少しだけ誇らしく感じてしまいますよね。
介護職員は感謝の言葉に慣れてしまいがちですが、こんなに感謝される仕事って本当に珍しい仕事だと思います。
私は介護の仕事が嫌になって、介護の仕事を離れた時がありましたがその時は誰も「ありがとう」なんて言ってくれませんでしたよ…。
介護にやりがいを感じる人の多くは感謝される事の大事さを忘れない人なのかもしれません。
一緒に喜ぶ事ができた時
”だれかと一緒に喜ぶ事ができる”といった事に介護のやりがいを感じる人が多いようです。
認知症のおばあちゃんが自分の名前を鉛筆で紙に書いたーー
出来なくなる事ばっかだけど、たまに思い出して出来るときがある もうメチャ嬉しかったー😆💖💖介護大変だけど嬉しい事もある😃— choco 🍫 (@choco0207yu) 2018年6月21日
まさにこういう事ですよね。
脳疾患で麻痺が残ってしまった人や認知症の利用者さんが、何かを新たにできるようになったり、能力をとり戻す事は本当に少しずつで、よーく目をこらしていないと見逃してしまうような事ばっかりです。
ですが、その少しができるようになった時の喜びを皆で一緒に喜べる事が”介護のやりがい”なんだと思います。
具体的には
- レクリエーションで大型作品が出来上がった時
- 喋らないと思っていた人がしゃべった時
- 車椅子の人が歩けるようになった時
- オムツを使っていた人がトイレにいけるようになった時
あげていけばキリがないですね。
こうした、出来なかった事が少しでもできるようになる為には、介護職員をはじめ、看護師やリハビリ(PT・OT・ST)といった様々な人たちが関わらないと出来るようにはなりません。
出来た時には本人はもちろん、協力したスタッフ全員が嬉しい気持ちになる事ができます。
妹は介護士なんだけど、困ってたら手を差し伸べてくれる人や、嬉しい事があったら一緒に喜んでくれる人が職場にたくさんいるみたい。最初は経験0で怒られてばかりだったみたいだけど、いっぱい仕事頑張って認めてもらえて。今ではなくてはならない存在だと言われ。
姉は誇りに思うぞ。— たろう (@k_hic8) 2018年5月20日
介護のやりがいはこんなところにあるんですね。
これをみている人の中には「なにくさい事いっているんだ」「とってつけたような事を…」
と斜に構えてみている人もいる事でしょう。そんな人は少しだけ心をピュアにしてみてはいかがでしょう?
資格をとって給料があがった時
介護関係の資格を取得して給料が上がった時にやりがいを感じる場合もあります。
介護の資格は色々ありますが、特に給料があがるものが国家資格の”介護福祉士”です。
介護福祉士は取得すると無資格の時よりも平均3万円も給料があがります。しかし、取得までは実務経験3年にプラスして”実務者研修”という別の資格も必須なので、簡単な道のりではありません。
とくに大変なのが、実務経験の3年間です。3年も介護職員として頑張るのは根気がいることです。
ですが、この3年間を乗り切ったあとに資格が取得できれば、どんな人でもきっと喜びを得る事ができるはずです。
実際に私も、介護福祉士を取得できた時は「今まで介護を頑張ってきてよかったな」と心から思えました。特に嬉しかったのが、資格取得後に給料が大幅にあがった事です。
また、資格を持つ事でプロ意識が高くなるので仕事へ対する姿勢も大きく変わった気がします。
このように、資格取得をする事で介護職にやりがいを感じる場合もあるんですね。
新人が育った時
教えた新人が”一人前になった”と感じた時に仕事のやりがいを感じる人も多いみたいですね。
介護はチームで動く仕事ですから、十分に動けない新人がいるうちは本当に大変です。教えるのにも時間がかかり、作業効率は必然と下がってしまいます。
また、介護の新人教育は新人一人に対して先輩職員がマンツーマンで指導するのプリセプター制度をとる施設が多いです。
新人がミスをした場合は担当の先輩職員が怒られたりもします。
教えている最初のうちは足手まといに感じてしまう事もあるのですが、新人が月日を追うごとに成長し「あ、その仕事もうやっておきましたよ」なんて言われた時には「一人前になりやがって…グスン」と仕事のやりがいを感じざるおえませんよね。
まとめ
介護の仕事に”やりがい”を求める人が多い反面で「仕事にまったくやりがいを求めない」と言う人もいます。
こういう”割り切り”ができる人が本当は1番の理想のような気もしますが、実際には「仕事は仕事」とうまく割り切れずにいろいろと考えてしまうものです。
では今回のまとめ。
- 介護の仕事に”やりがい”を感じられない原因は介護職ではなく働いている職場環境にある事が多い。
- 今の職場環境を見直してみよう
- 介護のやりがいは人それぞれ、自分自身の介護のやりがいを見つける努力をしよう。
- 仕事は仕事と割り切って考えるのも大事
以上になります。